Twitterを見ていたらこちらの書籍が目に付きました。
気になる本だったのと、プロダクトマネジメントは勉強中なので、その一環で読んでみたので、今回はそのメモです。
どんな本だったか?
良くも悪くもタイトルの通り、 プロダクトマネージャーになりたい人をターゲットにした本です。 本書には、
- プロダクトマネージャーとして求められること
- スキル
- キャリア例
- プロダクトマネージャーになるにはどうすればよいか?
- 社内移動によるなり方
- 転職によるなり方
- 具体的に転職しようとしたときにやるべきこと
- プロダクトマネージャーに転身後にどう頑張るか
- その後プロダクトマネージャーとして成長していく方法
などが書いてあります。 特に、異業種からプロダクトマネージャーへの転職する方法に関しては、具体的な職務経歴書をどう書けばいいかや、面接時のポイントなどかなり踏み込んだところまで解説されています。 この辺りにご興味がある方は読んでみることをおすすめします。
ここから先は自分が読んで考えたことをメモしていきます。
プロダクトマネージャーの人材市場
最初に気になったのは2023年現在のプロダクトマネージャーの人材市場がどんな風になっているかが気になりました。 まずは、これがどうなってるのかを確認してみます。
需要と供給の釣り合い
需要と供給のバランスという意味では、少々歪な状況になっているようです。 本を読む限り、実態としては
- 企業はシニアのプロダクトマネージャーが欲しい
- 候補者は未経験からプロダクトマネージャーになりたい人が多い
という状況のようです。
候補者としては、シニアのプロダクトマネージャーになるにはプロダクトマネージャーになって経験を積まないといけないが、そのためにプロダクトマネージャーになるにはシニアのプロダクトマネージャーであることが求められる、といった堂々巡りのような状況が起きてるようです。
求められるスキル問題
どんなスキルが必要なのかは書籍にも書いてあるので、ざっくりまとめるとこんな感じです。
- プロダクトビジョン策定
- プロダクト戦略立案
- ロードマップ作成
- ユーザー理解・課題把握
- ソリューション立案・仮説検証
- 要件定義・仕様作成
- 開発の優先順位決め
- プロジェクトマネジメント
- リリース
これだけ見ても、非常に多岐に渡る能力が求められていることがわかりますね。
上記とはスキルの区分が異なりますが、実際のPMがどんなスキルが得意でどんなスキルに課題感を持っているかについてpmconfで調査されたレポートが公開されており、こちらのレポートに集計結果がまとめられています。
年次が浅いPMであってもエンジニアとのコミュニケーションには一定の強みを持っていることが多いようで、逆にプロダクトのP/Lやビズネス指標の策定などは、シニアのPMであってもなかなか難しいスキルのようですね。 実際のPMの方の声と照らし合わせると、ジュニア〜シニアにかけてどんなスキルが求められているのかはわかるような気がしますね。
プロダクトマネージャーのなり方
プロダクトマネージャーの人材市場がいかに大変なことになっているかということがわかったところで、今度は現実的にどうやってプロダクトマネージャーになったら良いかを確認します。 現実的にプロダクトマネージャーにどうやってなったらいいかという話ですが、基本的には2つあるようですね。
- 社内異動による方法
- 転職で未経験・ジュニアプロダクトマネージャーを採用している企業へ転職する
社内異動は正直各社制度にもよるので、実現性は「人による」としか言えませんね。 転職はどんな人でも機会としては平等にあるので、社内異動の方法が使えない人は無条件でこの方法を取るしかなさそうですね。
普通の転職とプロダクトマネージャーの転職
個人的に読んでて気になったのは「この本、以外と転職全般で言える話してない?プロダクトマネージャーならではの違いってあるの?」という点でした。
同じところ
プロダクトマネージャーが転職すると言っても、選考というプロセスに乗っている以上、履歴書・職務経歴書を作成したり、面接を通じて能力を判断していくことには変わりありません。 扱うサービス・プロダクトが異なるので、企業選びは非常に重要ですし、会社規模によってできることも変わってきます。 その他、年収や会社の事業フェーズなど、他の職種での転職でも考えるようなことは、プロダクトマネージャーの転職でも考えるようです。
異なるところ
他の職種と異なる点としては、プロダクトマネージャーとしての能力を判断しようと選考が行われるわけなので、プロダクトマネージャーとしてのスキルをアピールすることが求められる点は、他の職種と異なるのかもしれません。 特に、プロダクトに関する洞察力はジュニア・シニア問わず他の職種に比べて求められているようでした。 面接時の受け答え一つとっても、「プロダクトマネージャーとしてどう話すか・どう行動するか」が見られているようでした。
また、こうした観点は質問や選考プロセス自体にも現れるようで、ケース問題によってPMとしての思考プロセスを問うこともあるようです。
参考文献
この記事を書くにあたり、下記の文献を参考にさせていただきました。
感想
プロダクトマネージャーへのなり方が書かれている本なので、転職関連の話が非常に多かった印象で、「ふむふむ、プロダクトマネージャーの転職ってこんな感じなのかー」と感心しながら読んでしまいました。 そういう意味では、プロダクトマネージャーへの転職を考えている方には非常に刺さるないようなんだろうなと思ったので、その手の情報が欲しい方はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
勉強になりました。