どこにでもいるSEの備忘録

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お仕事の「壁打ちが苦手」という話

雑記です。

これを読んでいる皆様はお仕事で「壁打ち」というものをしたことがあるでしょうか? 私はこの壁打ちがめちゃくちゃ苦手です。

壁打ち自体を否定するつもりは無いですし、やりたい人はやったらいいと思ってます。 ただ、「もう自分からはしばらくやらないだろうな」と思うようになりました。

今回はちょっとこれについて書いてみたいと思います。

壁打ち

まずは「壁打ち」の定義についてざっと確認します。

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壁打ちとは、ビジネスにおいては、話を誰かに聞いてもらって考えを整理することを意味する言葉。アドバイスや意見への答えを求めるのではなく、考えたことの整理を主な目的として行われる。 壁打ちとは -[ビジネス用語集]

お仕事をしていると、ちょっと込み入った事を考えることがあります。

  • 施策・プロジェクトの企画をしているとき
  • 原因不明の問題を調査しているとき
  • チームの年間の目標を設定するとき
  • etc...

多くのケースでアウトプットが決まっておらず、人によって求めるアウトプットが異なる場合がほとんどです。 こうしたときに、「自分の考えを整理するために」誰かに考えを聞いてもらうことで、話しながら考えを整理するという手法を「壁打ち」と読んでいたりします。

壁打ちという名前でなくとも、誰かに悩みを聞いてもらって発散したりしたことがあるかもしれません。 それも一種の壁打ちと考えることができます。

何が苦手か

上で紹介したように、壁打ちには「話す側」「聞く側」の2種類の立場があります。

自分はこの両方とも苦手なんですが、それぞれ苦手な理由が異なるので分けて考えていきます。

「話す側」の苦手なところ

自分が「壁打ちのメリット」として理解しているのは、「話すことを通じて論理構造の補完ができる」点だと思ってます。 そこを踏まえた上で苦手な理由としては、壁打ちという体裁を取る意義が理解できない点です。

まず、誰かに話すなら話す前に一回整理すると思います。 それができている時点で、論理構造の骨子はできている気になってしまいます。 その論理構造の整理ができているなら、不明点に関して要点を絞って「確認・相談」したほうが効率が良い気がします。

論理構造の整理の時間すら惜しいということもあるかと思いますが、論理の組み立ては一人でやったほうが早いしやりやすくない?と思ってしまいます。 整理している最中に論理構造に矛盾があったり理論武装が足りてないところが見つかったのであれば、話すより調べたほうが良くない?と思ってしまいます。

その場で修正しながら論理構造を修正しながら骨子を組み立てる必要があるなら、おとなしく「さっぱりわからないので筋道を教えて下さい」と言ったらいい気がします。 あと、この方法は話し合いの出口がわからなくなるので、話し合いが長くなりがちな気もします。 こういう話している時間は「やっている感」になりやすい気がするので敬遠してしまいます。

「聞く側」の苦手なところ

壁打ちの聞く側の「話し手の論理を吐き出し口になる」意義は理解してるつもりですが、どうしても「気持ち悪い」と思ってしまいます。

壁打ちに際して、会議内容を事前に共有して、話して、次のアクションを決める、というプロセスが省略して行われることがあります。 その場で論理展開の確認・修正しようとする気持ちはわからなくはないんですが、先述した通り「一人でやったほうがやりやすくない?」と思ってしまって気持ち悪いと思ってしまいます。

通常の会議のプロセスが踏まえられていて、話し合いの中心が論理展開の確認や不明点の確認になっている場合もあります。 話を整理して、筋道立てて説明して、不明点があるか、ネクストアクションの確認をする、という流れなら、それはもう壁打ちではなく、普通の「相談・確認」の会議なのでは?と思ってしまって「気持ち悪い」と思ってしまいます。

要するに: 〇〇について確認・相談で良くね?

「壁打ち」というものの苦手な点を一言で言うと「〇〇について確認・相談で良くね?」と思っちゃう点です。

  • その場で論理構造を整理しようとするなら
    • なぜその場で整理したがるのかが理解できない。一人で一回論理展開を書き出したほうが横槍入らないし、やりやすくない?
    • それすらできないくらい込み入ってるなら、壁打ちではなくてアプローチを「確認・相談」したら良いのでは?
  • 事前に論理構造を整理しているなら
    • 要点絞って確認・相談したほうが効率的?論点整理されてるから、時間も短いくすむし。
    • そのプロセスまでしているなら、わざわざ「壁打ち」という名称でなくて「確認・相談」になるのでは?

相談や確認のマイルドな言い方として「壁打ち」という言葉を使うことも考えられますが、会議の趣旨について話し手と聞き手の目線がずれるのでやめたいなと思ってしまいます。 その他、アイデア出しなら、ブレストとかそういう言葉があるので、やっぱり目線がずれる気がします。

多分、自分とは違う文化圏の言葉なんだなと理解し、「自分はしばらく使わないだろうな」と思った話でした。 考えを整理したいならブログでもできる気がするので、自分はブログがおすすめするかな…一人でできるし。