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【読んでみた】考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

会社で指導員になってしまいました…

適当な事教えちゃまずいですし、教える側も教えられる側もいいことないのですね。 自分の中に"下敷き"を用意する意味で、まずはこんな本を読んでみました。

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

文書の作成や思考の方法に関する本です。

一流企業の方々なら知っていて当然のことばかりなのでしょうが、三流企業の平社員の私にとってはいろいろ勉強になりました。 というわけで、ものの考え方や文書の書き方について勉強してみたのでそのメモです。

書く

理解しやすい文書と理解しにくい文書とは

本や論文を読んでいると、ときどきびっくりするくらい理解しやすい本があったりします。 業務上でのプレゼンでも(プレゼン自体の上手い下手はさておき)とてもうまい構成のスライドを見かけることがあります。

文書を作ることにおける上手い下手について、この本では「ピラミッド構造」で解決していきます。

なぜ理解しやすい・理解しにくいのか

我々が文書を読む時/聞く時、少なからず「未知の事柄」について知ることを期待しています。 文書の中では当然多くの事柄が紹介されますが、その中には我々が知らないことが含まれることになります。 そうでなくとも、コミュニケーションは他人同士が行うため、脳内を除きながらコミュニケーションを取れるわけではないので、どういった流れでコミュニケーションが進むかはわからないものです。

我々が未知の事柄を見聞きする時、無意識のうちに情報を整理することで内容を理解していきます。 これは言い換えると、関連性のある事柄を一つのグループ化したり、規則性を見出しています。

例えば、このような図をすべて暗記するのはしんどいでしょう。

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無意識に規則性を見つけるのにエネルギーを使ってしまい、理解に手間取ってしまいます。 一方、こんな感じに紹介されていたらどうでしょう?

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これなら、規則性は一目瞭然です。

このように、無意識に脳内で行われている規則性の読み取りのプロセス通りにコミュニケーションが進んでいくときその文書は理解しやすく、そのプロセスから外れてしまうと理解しにくくなるのです。

文章を作成

理解しやすいかどうかは人間の理解のプロセスをなぞっているかどうかだと紹介しました。 この理解のプロセスは「トップダウン型」だとされています。 このトップダウン型というのが、本書のメインテーマであるピラミッド構造を上からなぞることを意味しています。 (ITでいうと深さ優先探索ですかね)

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このように、ピラミッド構造ができればあとはトップダウン型で話を展開すれば理解しやすい構造になっていきます。 ピラミッド構造の細かい作り方について、ちょっとだけ触れていきます。

ピラミッド構造の縦と横の関係

文書を書くときのベースとなるピラミッド背後にあると、内容を理解しやすくなります。 ピラミッドは、メッセージ(箱)と関係(線)で構成されています。 このピラミッドでは必ず主張したい主題・ポイントが頂点にやってきます。 この主題を中心に、縦と横の関係を使って論理展開がなされていく事になります。

メッセージと関係を記述する際のポイントは

  • 上位のメッセージは、下位のメッセージの要約となっている
  • グループ内のメッセージは常に同じ種類である
  • グループ内のメッセージは論理的に順序付けられている

ですかね。

これらを満たすと、縦・横の関係は以下のようになっていくはずです。

縦:why/how?

縦の関係は、上位の要素のメッセージについて下位の要素すべてを使って説明します。 これは理由付けであったり、上位概念を構成する部分要素であったりしますが、上位概念を下位のメッセージを組み合わせて説明しています。

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横:演繹・帰納

横の関係は、同じレベルのメッセージが演繹/帰納的につながっていきます。

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つまり、横のつながりではレベル(抽象度や概念の優先度)が同じでなければなりません。

ピラミッド構造の作り方

この辺りは、もはや訓練な気がします。

  1. ピラミッドに対して、上位概念の根拠を下支えする根拠の案を作成
  2. 更に下の概念の根拠の案が必要か検討する
  3. 根拠の案が正しいことを示す(文献・データ分析)

この繰り返ししかない気がします。 ポイントは、

  • ピラミッドの箱に入るメッセージを慎重に選んであげること
  • 根拠が本当に立証可能かを探索する
  • 根拠に抜け・重複がないこと(MECEであること)

でしょうか。

考える

理解しやすい文書を書くためにには、ピラミッド構造を上からなぞっていきましたが、 物事を深く思考する際には、文書を作成するのとは逆のプロセスをたどります。

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要するに、わかっている事象(根拠)を組み合わせて妥当なメッセージを考えるように進んでいきます。 これが思考のプロセスなんですかね。

メッセージが導けたらピラミッドを上からたどればそのまま文書が完成します。

感想

こんなことを新入社員研修のときに教わった気がします。。。でもこの本難しいんで、そのうち読み直すかもしれないっす。。。未だに断片的にしかわからないっす。。。

あの時、ちゃんと話聞いておけばよかったなと思います。反省してまーす。

というか、エンジニアなんだから技術書読めって感じですよね。 最近全然技術書読めてない。。。